住まいづくりブログ
2020/07/17
家づくりにかかるお金の話 その③
投稿者:株式会社ウッドフレンズ/二ホンのくらし
「家づくりにかかるお金の話し」第3段は、「地盤改良工事」をとりあげます。
地盤改良工事といえば、最近では多くの方が「地盤が弱い場合に必要な費用」ということはご存じだと思います。
今回は、この「地盤改良工事」について、解説いたします。
地盤改良工事って何・・・!?
地盤改良工事とは、地盤調査の結果をもとに、地盤の地耐力が不足している場合に、建物の不同沈下を防ぐために行う工事の事をいいます。
地盤調査とは地耐力調査とも言い、対象とする土地に、これから建てようとする建物の重量を支えるだけの力があるかどうかを調べます。
ですので、木造2階建ての住宅のように軽い建物に必要な地耐力と、鉄筋コンクリート造の4階建て賃貸マンションなどのような重い建物に必要な地耐力は異なります。
よく、「このあたりは地盤が強い」と言ったりしますが、正確には、どうゆう建物を建てるかによって「強い、弱い」の基準は変わってきますが、本ブログでは、木造住宅を建てる場合に限ってお話を進めていきます。
「地盤改良工事の種類」
上記のイラストのように、地盤改良工事には、代表的なものとして3種類あります。
このあたりの解説については、様々なWEBサイトなどで紹介されていますので、それぞれの工法に関する解説は割愛したいと思います。
土地を買う前に分かるの・・・?
本ブログで常々お話している、新規で土地を購入して注文住宅を建てるという方々の中には、「検討している土地の地盤はどうなんだ?」と疑問に思われる事と思います。
結論的に言うと、検討の初期段階で正確に判定することはできません。
一般論として、以下のような土地の場合は注意が必要(地盤改良工事が必要となる可能性が高い)、と思っておいた方が良いでしょう。
1.新しく山を切り開いて造成・開発された土地
2.田畑に土を埋め戻して造成・開発された土地
3.歴史的に海寄りの埋め立てた土地
などが、一般的に注意を要する土地になりますが、この他にも河川の近くとか、水位が高そうなエリアでは注意して、念頭においた方が良いでしょう。
誰に相談するのがベター・・・?
注意して土地を探すと言っても、いざ検討しよう!という段階になったら、誰か相談できる人がいたほうが良いと思います。
土地を仲介する不動産業者でも分かる場合はあるかもしれませんが、一番良いのは、建物を建築する工務店・ビルダーの担当者に、過去事例から検討を付けてもらうのが良いでしょう!
依頼候補の工務店やビルダーがある場合、そこの担当者に、過去の実績からおおよその見当を付けてもらい、概算で総予算の中に見込んでおくというのが、後々の追加発生、という事態を防ぐ一番良い方法だと思います。
やはり、土地から購入を検討する場合、総額の資金計画は住宅ローンや支払い計画など、全体に影響を及ぼす重要な視点になりますので、大づかみでも良いので、あらゆる費用を計上して考えるという事が重要ではないでしょうか?
ちなみに、一般的な大きさ(床面積30坪~35坪程度、総2階)の木造住宅であれば、表層改良工法だと40~50万程度、柱状改良工法で6m位の深さであれば90万程度くらいが一番多い事例ですので、初期の検討段階であればこのくらいの金額を想定しておけば十分だと思います。
知ってはいるけど、いざ検討という段階になると資金計画から抜けてしまいがちになる、というのが地盤改良工事です。
このブログをご覧の皆様には、後々予算不足になってしまう事が無く、スムーズな住まいづくりを進めて頂ける事を願っています。