住まいづくりブログ
2020/07/17
シンボルツリーのお話
投稿者:株式会社ウッドフレンズ/二ホンのくらし
みなさま、こんにちは!
住まいに関するいろんな情報をお伝えする、ニホンのくらし・住まいづくりブログ編集部です。
今回は、エクステリアの主役となり、住まいを印象づける重要な役割を果たす”シンボルツリー”についてです。
シンボルツリーは、住宅を新築する際や、お子様の誕生などを記念して植樹されることが多く、家族とともに成長し、一生の付き合いになる木のことです。
植樹してしばらくは、樹高も低く存在感はあまりありませんが、3年もすると幹も太くなり存在感が出てきます。
今回は、このシンボルツリーについて、一般的によく使われる樹種を中心にご紹介していきます。
■樹種について
木には1年中緑の葉を楽しむことができる「常緑樹」と、冬になると葉を落とす「落葉樹」があります。
豊かに葉が茂る常緑樹は、外部からの視線を遮断し、目隠しとなります。
一方、落葉樹は、夏には日差しを遮り、冬にはあたたかな日差しを注いでくれます。新緑から紅葉への変化など、四季を感じ取ることができるのが最大の魅力です。
それぞれに特徴がありますので、代表的な樹種について特徴をまとめてみました。
【常緑樹の代表選手】
①シマトネリコ
初夏に咲く白い花はやや地味ですが、小さくツヤのある美しい葉と、風になびく軽やかな樹姿が魅力的です。新芽は淡い緑でのちに濃緑に変わります。
シマの名のとおり沖縄などの暖地が原産なので寒さにやや弱いですが、その分暑さに強く丈夫な樹木です。成長が早いですが刈り込みに強く樹形は保てます。一方で寒さにやや弱く、暖地でも植えつけた一年目は冬季に落葉することがあります。
②ソヨゴ
波状の葉がそよそよと風に揺れることから命名されたソヨゴは、常緑樹の中では葉色が明るく、庭の雰囲気を明るくします。
株立ちの樹形が人気ですが、小さな白い花や秋に赤く熟す実も楽しむことができます。
③ヤマボウシ
ヤマボウシ(山法師)は、日本から中国・朝鮮半島に分布する落葉高木で、日本では沖縄・九州・本州の山地に自生し、5~10mの高さに生長します。
白い花びらに見える総苞片(そうほうへん)を坊主頭と頭巾に見立てて「山法師」と名付けられました。総苞片の美しさや育てやすさから街路樹や庭園樹として人気が高く、江戸時代には海外で観賞用樹木として栽培されていました。
主に街路樹や公園樹、庭木でもよく見かけるヤマボウシ。白の花びら(総苞片)が美しく、人気も高い品種です。
【落葉樹の代表選手】
①イロハモミジ
カエデ属の中で最も有名な種が、このイロハモミジです。紅葉と言えば多くがこの木を指し、東北以南の谷間や川べりに自生しています。
数多くの園芸品種が作られており、庭木、鉢植え盆栽として愛好されています。虫がつきやすく、年2回の剪定が必要など手間がかかるため上級者向きと言われていますが、比較的丈夫なので中級者でも十分チャレンジできます。
②エゴノキ
樹高が7m~15m前後になる落葉高木で、日本に広く分布して雑木林などに生えています。
幹はあまり太くならず株元から枝分かれして株立ちのような姿になります。樹皮は暗紫褐色でつるんとしてなめらかです。葉は長さ4~8cmで互生します。5月~6月頃に直径2cmほどの5弁の白い花が鈴なりにぶら下がって咲き、独特の美しさがあります。
③ヒメシャラ
ヒメシャラは6月~7月にツバキに似た小さな白花を咲かせます。新緑や紅葉、樹形そのものも美しくため、シンボルツリーとして玄関に植栽されることが多いです。性質はナツツバキとほぼ同じですが、葉や花はより小さめとなります。
別名のアカラギは、樹皮が滑らかで赤褐色をしていることに由来しており、幹の美しさからヒメシャラはアオギリ、シラカバと並ぶ、「日本三大美幹」といわれています。
家族と共に成長し、長い付き合いになるシンボルツリーです。
四季折々の表情をみせてくれるほか、目隠しや、強い日差しを遮る効果もあります。
植える場所や木の性質をよく知った上で、ご家庭のお庭にぴったりな1本を見つけてみてはいかがでしょうか。