住まいづくりブログ

2020/07/17

家づくりにかかるお金の話 その②

投稿者:株式会社ウッドフレンズ/二ホンのくらし

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前回「家づくりにかかるお金の話」で、住まいづくりにかかる費用についての全体像をお話しました。

今回は、工事費用の中でよく質問を頂く「附帯工事」についてです。

 

一言で「附帯工事」と言っても、それがどんなものなのか、これから住まいづくりを進める皆様にとってわかりづらい部分もあるかと思います。

そこで、本ブログでは、この「附帯工事」に該当する工事について、費用面から掘り下げてお話をしていきたいと思います。

まず今回は、家を建てる前の下準備、「造成工事」についてです。

 

 

造成工事って何・・・!?

 

造成工事とは、敷地に対し家を建てられるようにする為の工事のことです。

例えば、下記のような工事をします。

・敷地と道路に高低差がある時、土をすき取ったり(切土)、または土を足したり(盛土)、土が周囲へ流れ出ないようにコンクリートでせき止める壁を作る(擁壁)など

・敷地と隣地の境界線上にコンクリートブロックを積む

・歩道がある場合に乗り入れを作る・・・など

 

 

「造成工事」と土地選び

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このように、敷地の状況によって様々な種類の造成工事が必要になりますが、土地選びとの関係では、次の3つのケースに大別されます。

(1)既に造成工事は終わっている(そのまま建築工事に着手できる状態)

(2)土地の売り主が、土地の売買契約後に造成工事に着手し、土地の引き渡しまでに完了させる(どのような仕上がりになるか確認が必要)

(3)買主が土地購入後、造成工事を行う

 

ここで注意しなければいけないのは”(3)”のケースで、なかでも前段でお話ししたように、敷地と道路に1m近くの高低差がある土地の場合は要注意です。

 高低差の少ないまわりの土地に比べて値打ちな場合が多く、土地費用が安く済むので他の人に買われる前に買いたい!と思いがちですが、「安く価格設定をしている理由」を考える必要があります。

土地購入後、造成工事(擁壁)が必要となり高低差の寸法によっては数百万円と言うケースもあったりします。

この造成工事費と土地購入費を合計すると、実はそんなにお値打ちでもなかった、などというケースも良くあります。

 

 

具体例で考えてみましょう!

 

敷地面積40坪という条件の2つの土地があったとします。

建物価格は同じとした場合で、それぞれ試算してみましょう。 

1)平坦地での建築の場合

・土地価格:1,800万円

・建物費用:1,580万円

・附帯工事費:200万円(うち造成工事費80万円)

 →税込合計:3,596万円

 

2)敷地内で2M以上高低差のある敷地

・土地価格:1,500万円

・建物費用:1,580万円

・附帯工事費:600万円(うち造成工事費500万円)

 →税込価格:3,728万円

 

この場合、土地価格は”2)”の方が安いですが、土地建物合計では、”1)”の方が132万円安いという結果になります。

上記はあくまでも参考値ですが、造成工事費は工事内容によって幅があり、場合によっては数百万円とかかるため、上記のような逆転現象が起こります。

 

 

最後に

希望エリアで土地があったとしても、金額だけを見て「ここは安いから、すぐ申込しよう!」などと焦らず、一度、全体の工事費でいくらかかるか試算したうえで進めていきましょう!

高低差がある土地はやめた方がよい、という内容になってしまった感じがありますが、うまく進めれば、造成工事費がかかってもトータルで安く抑えることも可能ですので、土地と建物の両方に強みを持つ業者をパートナーとして選定する事も成功の秘訣でしょう!