ひのきへのこだわり

1.日本の歴史と共にある「ひのき」

ひのきは古代から、宮殿や神社仏閣の建築材として重用されてきました。
『日本書紀』には、スサノオノミコトが「檜は以て瑞宮(みつのみや)を為(つく)る材(き)にすべし」と記されています。
強靱で耐久性があり、独特の光沢と芳香があるひのきは、すでに8世紀には最高の建築材だったのです。
今日でも、伊勢神宮の20年毎の社殿の建て替え(遷宮)には、すべて木曽から運ばれたひのきが使われています。

2.最高の建築材

ひのきは神社仏閣を建てるための建築材として、古くから使われてきました。
ひのきは伐採してから200年間は強くなり、その後1,000年かけて徐々に弱くなると言われています。
実際にひのきで建てられた法隆寺や薬師寺の五重塔は、1,300年たった今でも維持されています。
このことから、現在法隆寺で使われているひのき(1,300年前に伐採)は、伐採時とほぼ同じ強度であることが分かります。

ヒノキの強さの経年変化

ヒノキの強さの経年変化

朝日選書262 日本人と木の文化(小原二郎著)より「古材の強さ(ヒノキ)」を参考にして作成。強度は圧縮強度。

3.フィトンチッドのさまざまな効果

日本人の8割は、木造住宅に住みたいと考えています(内閣府「森林と生活に関する世論調査」(平成23年12月調査)結果より)。
健康や心身のリフレッシュの為に森林浴をしたい気持ちを日常生活で感じたいと思う日本人の習性とも言えます。
森林浴のリフレッシュ効果はフィトンチッドと呼ばれる成分によるものです。フィトンチッドは植物の根や幹に含まれ、森林ではおもに葉から放出されています。そのため、森林は植物から放出されるフィトンチッドであふれており、森林浴の癒しをもたらしているのです。

森を浄化するフィトンチッド

フィトンチッドは、植物に絶えず侵入しようとする有害な微生物、有害な昆虫から身を守るために、植物自身が作り上げてきたと言われています。
また、森の中には動物の死骸や排せつ物などのさまざまな堆積物があり、本来ならこれらの臭気が気になるはずですが、それを全く感じさせないのは、フィトンチッドが消臭効果や脱臭効果を持ち、空気を浄化する効果があるためです。

防腐・殺菌効果

昔は、おにぎりを木の皮で包んだり、木のお弁当箱を使ったりしており、また現在でも木のまな板などが使われていることからもわかるように、フィトンチッドには防腐・殺菌効果があります。

このように、森林の木々が製品となった後も、フィトンチッドの効果は持続しているのです。
加えて、フィトンチッドには「脳内のα波の発生を促し、精神を安定させる」「呼吸を正常に整える」「交感神経の興奮を抑え、快適な睡眠をもたらす」など、心身を深いリラクゼーションに導く効果も確認されています。